Augmenting Human Intellect: A Conceptual Framework
研究の目的は、つぎのような目標をもった協調的研究開発プログラムのための概念フレームワークを開発することである。すなわち、(1)社会においてはきわめて一般的な意味でつねに問題解決の必要性があるが、これを有効にみたすための個人の基本的情報処理能力を制限している因子を見出す。そして、(2)社会のニーズ、問題、進歩にこれら基本的能力をいっそう適合させるような、新しい技術、方法、システムを開発する。
(『組織とグループウェア』版、136ページ)
われわれの文化は、自分たちの基本的な能力を組織立て利用するための手段を発達させてきたので、われわれはじつに複雑な状況でも理解でき、問題の解決を編みだし実行するプロセスを達成することができる。人間の能力がこのように拡張されるやり方を、ここでは「能力補強増大手段」とよび、つぎの四つに分類する。
1 人工物(Artifacts)ーー人間的快楽、物や材料の操作性、記号の操作性をあたえるべく設計された物理的実体。
2 言語(Language)ーー各個人が世界のありさまを概念に分類し、それをつかって世界をモデル化するやり方。また、各個人がそれらの概念に付加し、意識的に概念を操作する(「思考する」)ための記号。
3 方法論(Methodology)ーー各個人がその「目標追求(問題解決)」行動を組織立てていく方法、手続き、戦略。
4 訓練(Training)ーー各個人が能力補強増大手段1、2、3を有効に運用できるようになるための条件。
(同、138-139ページ)
エンゲルバートは、これらの能力補強増大手段を利用しながら、問題解決を編みだし実行するプロセスを達成する。各個人はプロセスを実行する能力(プロセス能力)のレパートリーを発達させている。このレパートリーをもちいるプロセスを実行するものを、エンゲルバートはH・LAM/Tシステムと呼ぶ。 知的能力の発達
概念操作(未加工で言語化されていない)
シンボル操作
手動の外部シンボル操作
自動的な外部操作
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